社労士事務所の業務は、大きく2つの流れで動く。
毎月決まって発生する定期業務(給与計算の確認補助・社会保険の算定・月次報告など)と、顧問先からの相談・手続き依頼・助成金申請といったスポット対応だ。
この2つが複数の顧問先分、複数の担当スタッフで同時に動く。どの顧問先のどの業務が今どこまで進んでいるかを把握する仕組みがないと、対応漏れや期日遅れが起きやすい。
社労士事務所でタスク管理が必要になる場面
月次定期業務の一覧管理
給与計算支援・標準報酬月額の確認・社会保険の手続き補助など、月ごとに繰り返す業務は、顧問先の数だけ発生する。
顧問先が10社あれば、月次タスクが10社分並行する。どの会社の給与チェックが済んでいて、どの会社がまだかを頭の中だけで管理しようとすると、見落としが出る。
スタッフが複数いる場合、「誰がどの顧問先を担当しているか」「今月のタスクはどこまで進んでいるか」の把握も必要になる。
スポット対応の埋もれ防止
「育児休業取得の手続きをお願いしたい」「定年延長の就業規則を変えたい」「助成金の申請を一緒に進めたい」といったスポット対応は、メールや電話で来るたびにタスクになる。
これをメールの受信箱やメモ帳で管理していると、件数が増えるにつれて対応中・対応待ち・完了済みの区別がつかなくなる。
スタッフ間の引き継ぎ
担当スタッフが休んだ・業務を引き継いだという場面で、「どこまで進んでいるか」が共有されていないと、顧問先に確認の電話が入ったときに対応できない。
タスクに進捗と対応状況を書いておけば、他のスタッフが見るだけで状況を掴める。
社労士専用ソフトとタスク管理ツールの役割分担
社労士事務所が使うシステムは2種類に分けられる。
社労士専用ソフト(給与計算・社会保険手続き・帳票作成を行うシステム)は、申告書・届出書の作成や給与データの処理を担当する。社労士業務の中核をなすシステムで、これを置き換えるものではない。
タスク管理ツールは「誰がいつまでに何をやるか」を管理する進行管理の仕組みだ。給与計算の処理は専用ソフトが行い、「この顧問先の給与チェックを今月中に完了させる」という進行の管理はタスク管理ツールが担う。
2つは役割が違うため、組み合わせて使うのが現実的な設計だ。
顧問先ごとの業務管理の設計
プロジェクト単位で顧問先を分ける
タスク管理ツールで顧問先ごとにプロジェクトを作る。顧問先Aのプロジェクトには、A社に関するタスクだけが集まる。担当スタッフ・期日・対応状況が一覧で見える。
月次の定期タスクは毎月繰り返すため、テンプレートとして用意しておくと毎回作り直す手間が省ける。
月次タスクと単発タスクを分ける
定期業務は月次のルーティンとして管理し、スポット対応は随時追加する形にする。どちらも同じプロジェクト内に入れ、ステータス(対応中・確認待ち・完了)で区別する。
「顧問先から電話が来たこの件は誰が担当していてどこまで進んでいるか」がツールを開けばわかる状態を作ることが目標だ。
顧問先との書類のやり取りをタスクで管理する
「顧問先に書類を提出してほしい」「確認してほしい内容がある」というやり取りをタスクとして管理できる。
顧問先をゲストとしてプロジェクトに招待し、提出依頼タスクを割り当てる運用にすると、「書類まだですか」という催促が不要になる。顧問先側がツールを開けば何を求められているかが見える。
ツール選びの3つのポイント
顧問先をゲストとして招待できるか
顧問先を案件のやり取りに巻き込む場合、ゲスト招待機能が必要になる。シートベース課金のツールでは顧問先の人数分のコストが発生するため、顧問先が多いほど費用が増える。
顧問先を無料(または低コスト)で招待できるツールを選ぶと、顧問先数に関わらず料金が固定になる。
情報の分離設計ができるか
顧問先Aの情報が顧問先Bから見えてはならない。プロジェクト単位でアクセス制御ができるツールを選ぶことが前提になる。
担当者が変わっても引き継げるか
スタッフが休んだとき・担当者が変わったときに、タスクの状況がツール上に残っていれば引き継ぎがスムーズになる。「どこまで進んだか」「次は何をすればいいか」をタスクのコメントや添付で管理できる設計が必要だ。
社労士事務所での Paqut の使い方
Paqut では、顧問先ごとにプロジェクトを作り、担当スタッフと顧問先のキーパーソンをそれぞれ招待できる。
自社メンバー(事務所スタッフ)の人数分だけ課金し、顧問先をゲストとして招待しても追加費用はかからない。顧問先が20社・30社あっても、ゲスト招待のコストは変わらない。
月次の定期タスクはテンプレートを使って繰り返し作成でき、スポット対応は随時追加できる。担当スタッフを変えるときもタスクの担当者を変更するだけで引き継ぎの記録が残る。