「社内が Google Workspace を使っているので、外注先もドライブで共有できれば…」という場面は多い。Gmail・ドライブ・カレンダー・Meet がひとつになった環境で、外注先やクライアントともそのまま連携できれば便利だと考えるのは自然だ。

ただ、Google Workspace の「外部共有」は Google ドライブのファイル共有から Google Chat のスペース招待まで複数の経路があり、できることとできないことが経路によって異なる。外注先・クライアントとの連携に使うときの仕組みと料金を整理する。

Google Workspace の外部共有、3 つの経路

Google Workspace で外部の人と情報をやり取りする経路は大きく 3 つある。

Google ドライブ共有は、ファイルやフォルダを外部のメールアドレスに共有する方法だ。「閲覧者」「コメント可」「編集者」という権限を指定して共有できる。閲覧のみなら Google アカウントなしでもリンクからアクセスできる。

Google Chat スペースへの外部招待は、チームチャットのスペースに外部ユーザーを招待する方法だ。招待された外部ユーザーは Google アカウントが必要で、管理者が外部招待を許可している必要がある。

Google Meetは、外部ユーザーが会議リンクから Google アカウントなしでビデオ会議に参加できる仕組みだ。ミーティングには参加できるが、チームのドライブやスペースには触れられない。

外注先との案件管理・情報共有に最も使われるのは Google ドライブ共有だ。

Google ドライブ共有の使い方と限界

ドライブ共有はシンプルで使いやすい。案件フォルダを作り、外注先のメールアドレスに共有すれば、設計書・仕様書・納品物をやり取りできる。

ただし、ドライブ共有でできることはファイルの共有・閲覧・編集に限られる。

担当者の割り当て・期日の設定・タスクのステータス管理・進捗の通知といった案件管理の機能はない。外注先に「この資料を見て、この日までにこれをお願いします」という依頼をする場合、依頼はチャットやメールで送り、資料はドライブで共有するという組み合わせになる。

複数の外注先・複数の案件が並行すると、「このドライブフォルダはどの案件のものか」「この資料は最新版か」という管理の手間が増える。ドライブ共有はファイル置き場として使いやすいが、案件の進行管理には向いていない。

Google Chat スペースへの外部招待の仕様

Google Chat のスペースは、チームでのコミュニケーション・ファイル共有・タスク管理(限定的)をひとつの場所に集める機能だ。

外部ユーザーをスペースに招待するには次の条件が必要だ。

管理コンソールで外部招待の設定を有効にしていること。Business Standard 以上のプランであること(Business Starter では外部スペース招待の機能に制限がある場合がある)。招待する外部ユーザーが Google アカウントを持っていること。

外部招待が有効な環境では、スペースのメンバー追加からメールアドレスを入力して招待できる。相手が Google アカウントでサインインすると、スペースに参加できる。

ただし外注先が Gmail(個人)や Google Workspace(別の組織)を使っていれば問題ないが、Google アカウントを持っていない場合はアカウント作成が必要になる。

プラン別の料金

Google Workspace の料金は社内ユーザーの人数と選択するプランで決まる。

プラン月額目安(1ユーザーあたり)外部コラボの目安
Business Starter¥680〜ドライブ共有は可。外部スペース招待は制限あり
Business Standard¥1,360〜ドライブ共有+外部スペース招待が使いやすくなる
Business Plus¥2,040〜セキュリティ・監査機能の強化
Enterprise要問合せ高度な管理・コンプライアンス対応

※料金は変動することがあります。外部招待の機能・条件は設定や管理者ポリシーによっても異なるため、公式サイトで最新の仕様を確認してください。

外部に共有する外注先・クライアントは自組織のシートコストには含まれない。課金対象はあくまで自社の Google Workspace ユーザーの人数だ。

Google Workspace で外注先を管理するときの課題

タスク管理機能が限定的

Google Workspace は Google タスク・Google Keep・スプレッドシートといった個人向けのタスク管理ツールを持っているが、チームでの案件管理・外注先への担当者割り当て・進捗の可視化に向けた専用機能はない。

外注先との案件管理をすべて Google Workspace で完結させようとすると、スプレッドシートで管理表を作り、担当者・期日・ステータスを手動で更新するという運用になりやすい。この運用は小規模では機能するが、案件数・外注先数が増えると管理の手間が積み上がる。

情報が分散しやすい

「連絡は Gmail」「資料は Google ドライブ」「打ち合わせは Google Meet」「共有メモは Google ドキュメント」という構成になると、案件に関する情報が複数のサービスに分散する。

「あの指示どこに書いたっけ」「この資料の最新版はどれ」という確認コストが、案件の数が増えるほど増える。

権限管理が複雑になる

Google ドライブでは、ファイル・フォルダごとに共有設定を管理する。外注先ごとに見せるフォルダを分けると、共有設定の数が増えて管理が煩雑になる。案件が終わったあとにアクセス権を切る作業も必要で、外注先の入れ替わりが多い体制では定常的な管理作業が発生する。

Google Workspace とタスク管理ツールの組み合わせ

Google Workspace をすでに使っているチームが外注先との案件管理を整理するには、タスク管理ツールを組み合わせる構成が現実的だ。

Gmail・ドライブ・Meet は社内コミュニケーションと資料管理のハブとして活用し、外注先とのタスク共有・進捗管理・期日管理は専用ツールで持つという設計だ。

外部ゲストを何人招待しても追加費用がかからないタスク管理ツールとして Paqut がある。自社メンバーの人数分だけ課金し、外注先・クライアントは無制限に招待できる設計で、Google ドライブと連携した資料共有と、Paqut でのタスク管理という組み合わせを選ぶチームも多い。

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