不動産仲介の案件管理が難しいのは、顧客と物件の2軸が同時に動くからだ。
顧客Aは今週内見を2件入れていて、顧客Bは申込みをして審査中で、顧客Cは先週内見した物件を検討中——これらが同時に進みながら、それぞれに期日と確認が発生する。しかも物件オーナー、管理会社、司法書士、金融機関など関係者が案件ごとに変わる。
不動産仲介でよく起きる管理の問題
不動産仲介の担当者から聞く話はだいたい共通している。
顧客ごとの検討状況をExcelで管理しているが、内見日程や検討物件の更新が追いつかない。物件オーナーや管理会社へのやりとりがメールと電話に分散していて、どの案件でどんな確認をしたかが混ざりやすい。複数顧客を担当しているとき、「今週誰にフォローの連絡を入れるべきか」の優先順位が立てにくい。
成約まで時間がかかる案件ほど、状況の把握に使うエネルギーが増える。
顧客の進行状況をタスクで管理する
不動産仲介の案件管理で最初にやるべきは、「初回問合せから契約・引渡しまで」をタスクの流れとして設計することだ。
「ヒアリング」「物件提案」「内見調整」「内見実施」「申込み」「審査」「重要事項説明」「契約」「引渡し」——これらをステータスとして持つタスクを顧客ごとに立て、進行するたびにステータスを更新する。タスクを見れば「今この顧客がどの段階にいるか」が一覧できる。
複数の担当者が複数顧客を並行して持っている場合でも、横断ビューで「今週フォローが必要な顧客」を一覧できれば、対応漏れが防ぎやすくなる。
物件オーナー・管理会社との連絡をタスクで管理する
不動産仲介では、物件オーナーや管理会社との確認が頻繁に発生する。内見可能日の確認、申込み受付の連絡、審査結果の確認、契約条件の調整——このやりとりをメールや電話だけで管理すると、「あの物件の審査、どうなってましたっけ」を確認するたびにスレッドを遡ることになる。
物件ごとのタスクを立てて、オーナーや管理会社とのやりとりをコメント欄に残す設計にすると、「この物件についての確認のやりとり」が一か所に積み重なる。
外部の司法書士や金融機関の担当者をゲストとして招待して、契約手続きに関するやりとりをタスクに集約する運用も取れる。案件ごとに関係者が変わっても、招待・退出が都度できる設計なら柔軟に対応できる。
内見調整と日程管理
不動産仲介で時間を取られやすいのが内見調整だ。顧客の都合、物件オーナーの都合、場合によっては管理会社の立会い——複数の調整が絡むと、確認のやりとりが増える。
内見のタスクを立てて、調整のやりとりと確定日程をコメント欄に残す設計にすると、「あの内見、何日でしたっけ」をSlackや電話で確認しに行かなくて済む。タスクを見れば確定日程と誰に連絡済みかがわかる。
内見後のフォローも重要だ。「内見から3日以内に感想を聞く」「1週間後に検討状況を確認する」——これらのフォローをタスクとして期日付きで持っておくと、フォローのタイミングを見落としにくくなる。
複数担当者での案件の引継ぎ
不動産仲介では、担当者の休暇や退職で案件の引継ぎが発生することがある。引継ぎのときに「この顧客は今どの段階で、どんな話をしていたか」を口頭で説明するのは時間がかかり、重要な情報が漏れることがある。
タスクとコメント欄に顧客とのやりとりの経緯が積み重なっていれば、引継ぎのときにタスクを見るだけで状況が把握できる。「前の担当が何を提案していたか」「どの物件で内見済みか」「何が決め手になるかの情報」が一か所にある状態が、引継ぎのコストを下げる。
賃貸管理・オーナーフォローの定期業務
売買仲介だけでなく、物件のオーナーに対する定期報告や空室対応などの管理業務が発生する会社もある。毎月の送金報告、設備修繕の手配、更新時期の連絡——これらをタスクとして定期的に立てる設計にしておくと、対応漏れが起きにくくなる。
オーナーをゲストとして招待して、物件の状況報告をタスクのコメントで行う設計にすると、「先月の報告はメールで送りましたっけ」の確認が不要になる。タスクを見れば報告済みかどうかがわかる。
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