会社のウェブサイトには、たいてい「チーム」や「メンバー紹介」のページがある。社員の顔写真と名前、簡単なプロフィールが並ぶ。会社がどんな人たちで構成されているかを、外から見た人に伝える場所だ。

このページに載るのは、ほとんどの場合、給与を払っている相手だけだ。そのプロジェクトを実際に支えた外部のデザイナー、エンジニア、ライターは、同じだけの時間と技術を注いでいても、ページには現れない。

線引きの基準は「雇用」であって「貢献」ではない

チームページに誰を載せるかを決めるとき、基準になるのは、たいてい雇用関係の有無だ。社員かどうか、業務委託の契約形態かどうか。実際にどれだけプロジェクトに関わったか、どれだけの成果を出したかは、この線引きにほとんど関係しない。

この基準は、会社の内部管理としては自然なものだ。問題は、それが外から見たときに、「誰がこの会社の実力を支えているか」という事実と、ずれてしまうことがある点だ。

外部の協力者は、自分の存在が記録されないまま働く

外部の協力者にとって、自分が深く関わったプロジェクトのチームページに、自分の名前がないことは、珍しいことではない。悪意を感じるほどのことでもない。ただ、これが積み重なると、自分がどこにも「存在した証拠」を残せていないという感覚につながることがある。

社員であれば、会社のサイト、名刺、社内の記録、いろいろな場所に自分の存在が残る。外部の協力者には、こうした公式な記録の場所が、ほとんどない。関わった事実が、契約書と請求書の中にしか残らないこともある。

載せる・載せないの判断を、事前に話しておく

対応として難しいのは、外部の協力者を全員チームページに載せることではない。むしろ、載せる・載せないの判断を、プロジェクトの途中や終わりに、きちんと話しておくことだ。

「このプロジェクトでの関わりを、会社のサイトで紹介してもよいか」を、一言聞くだけでいい。載せられない事情があるなら、その理由を伝える。何も聞かれないまま、当然のように載らないのと、聞かれた上で載らないのとでは、外部の協力者が受け取る印象が大きく違う。

「協力パートナー」という枠を作る

チームページの構成を、少し変えるという選択肢もある。社員とは別に、「協力パートナー」「一緒に仕事をした方々」という枠を作り、継続的に関わってくれている外部の協力者を紹介する。

これは、外部の協力者にとって、自分の関わりが公式に認められた証拠になる。会社にとっても、自社が多くの優れた人たちと一緒に仕事をしていることを示す材料になる。どちらにとっても損のない選択肢だ。

見せる相手の範囲を、意識的に広げる

チームページが「誰を会社の一員として見せるか」を決める場所である以上、そこに誰を載せるかは、単なる掲載作業ではなく、会社の姿勢を表す選択になる。

雇用の有無だけで線を引くのではなく、実際に会社の仕事を支えてくれた人たちを、どう見せるかを、意識的に考える。その一歩が、外部の協力者にとって、自分の仕事が見える形で残る、数少ない機会になる。


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実績として語れないことについて:社員が手がけた仕事は、会社の実績になる。外部の協力者が手がけた仕事は、自分の実績にできないことがある。

手柄の行方について:プロジェクトが成功したとき、手柄はその場にいた人に流れる

呼び方について:社員は名前で呼ばれる。外部の協力者は、会社名で呼ばれることがある。