PR会社・広報部門の案件管理が難しいのは、動いているものが多く、かつ期日が外部に依存するからだ。
プレスリリースの配信日はメディアのスケジュールで変わる。発表会の準備は会場・映像・カメラマン・クライアントの承認が並行して進む。メディアからの問い合わせは突発的に来る。これらを「メールとSlackと自分の頭」で回していると、どこかで情報が抜ける。
PR業務で起きがちな管理の問題
PR会社・広報担当者の業務を聞くと、だいたいこういう状態になっている。
クライアントへのリリース文の確認はメールで往復する。カメラマンや映像会社への手配はSlackや電話で個別に流す。メディアリストの更新はExcelで、発表会の進行表はGoogleスプレッドシートで。それぞれが別の場所にあって、「あの件の最新状況」を確認しようとすると複数のツールを横断する必要がある。
発表日が近づくほど確認が増える。確認が増えるほど、どこに何を聞いたか追いにくくなる。発表前日に「あの原稿、クライアントのOKもらいましたっけ」が発生する。
案件をタスクとして持つ
PR・広報の案件管理に必要なのは、動いているすべての依頼をタスクとして持つことだ。
「プレスリリース原稿のクライアント確認」「発表会会場との搬入時間の確認」「カメラマンへの当日スケジュール共有」「メディアリストの最終版をデザイナーに渡す」——これらをすべてタスクとして立て、担当者・期日・ステータスを設定する。
タスクがあれば、朝に確認するだけで「今日動かすべきもの」が見える。「あの件どうなってましたっけ」の確認連絡を送る前に、タスクを見れば状況がわかる。
外部スタッフをゲストとして管理する
PR・広報の案件には外部スタッフが多い。カメラマン、映像制作、会場スタッフ、デザイナー、印刷会社——案件ごとに顔ぶれが変わる。
参加範囲を制限して招待できるツールなら、外部スタッフは自分が担当するタスクだけを見られる。他のクライアント情報は見えない。招待された側はタスクのステータスを動かし、進捗をコメントで共有する。
「搬入の件、確認が取れました」「原稿の修正、完了しています」——このやりとりがタスクのコメントに残ると、誰がいつ何を確認したかが記録される。当日になって「あれどうなってましたっけ」を電話で確認する時間がなくなる。
クライアントとの確認フローをタスクに乗せる
PR案件でボトルネックになりやすいのがクライアントの確認フローだ。プレスリリースの文言、発表内容の細部、コメントの表現——これらは何度も往復することがある。
この往復をメールで行うと、「最新の原稿はどのメールの添付か」が見えにくくなる。タスクのコメント欄に確認依頼を書いてクライアントに返してもらう設計にすると、「このリリースについてのやり取り」が1か所に積み重なる。
クライアントをゲストとして招待してタスクにコメントをもらう形にすれば、確認の場所が固定される。「v3の修正コメントがどのメールに書いてあったか」を探す時間がなくなる。
発表前の「確認電話ラッシュ」が減る
案件管理が整うと、発表前日・当日の確認電話が減る。
「会場の担当者の名前、何でしたっけ」「カメラマンは何時入りでしたっけ」——これらはタスクのコメントやメモに残っている。発表当日は本番に集中できる。
PR・広報の仕事は、発表の場に集中するためにある。そのための余力を事前の情報整理で作ることが、案件管理の本来の役割だ。
案件ごとに外部が変わる体制でのコスト設計
PR会社は案件ごとに外部スタッフの組み合わせが変わる。ある発表会ではカメラマンが入り、次は入らない。デザイナーも案件によって変わる。
ゲストの招待に都度費用がかかる仕組みだと、案件の規模によってコストが読めなくなる。外部スタッフを何人招待しても料金が変わらないツールなら、案件ごとに同じ設計で回せる。
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